介護の最低賃金改定2026、平均1,177円。時給・手当の見直しと勤怠管理
「うちはパートの時給を少し上げれば大丈夫のはず」と思っていても、月給の職員や手当の多い職員まで含めて確認できている事業所は多くありません。2026年度の最低賃金改定は、介護事業所にとっても人件費と労務管理の両面で見直しのきっかけになります。
2026年度の最低賃金改定、事実関係
厚生労働省の発表(全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました、2026年9月3日付)によると、令和8年度の地域別最低賃金は、全国加重平均で前年度から56円引き上げの1,177円です。引上げ額は都道府県ごとに54円〜65円で、最高額は東京都の1,280円、最低額は宮崎県の1,085円とされています。
発効日は都道府県ごとに異なり、10月1日から順次適用されます。たとえば北海道は2026年10月1日、青森県は10月29日です(厚生労働省 改定額一覧(PDF))。ご自身の事業所がある都道府県の金額と発効日を、必ず一覧で確認してください。なお、目安を示した中央最低賃金審議会の答申はこちらです。
介護事業所で見落としやすい3つのポイント
1. パート・登録ヘルパーの時給
時給が最低賃金を下回っていないかを、発効日以降の勤務分から確認します。地域によっては発効日が11月以降のこともあるため、「全員一律で10月から」と思い込まないことが大切です。
2. 月給の職員は「時間あたり」に換算して確認
月給制の職員は、月給(算入できる賃金)を月平均の所定労働時間で割った金額が、最低賃金以上かどうかを見ます。所定労働時間が長めの事業所や、基本給を抑えて手当で調整している事業所では、換算すると下限に近くなるケースがあります。
3. 算入できない賃金を引いて計算する
最低賃金の比較には、臨時に支払われる賃金、賞与など1か月を超える期間ごとに支払われる賃金、時間外・休日・深夜の割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当は含められません。夜勤手当のうち深夜割増にあたる部分も同様です。「総支給額では足りているのに、算入できる部分だけでは下回っていた」という状況は、賃金の見直し時に起こりがちです。個別の手当の扱いに迷う場合は、社会保険労務士や管轄の労働基準監督署に確認してください。
最低賃金を下回る賃金を支払うと、最低賃金法に基づき差額の支払いが必要になるほか、罰則(50万円以下の罰金)の対象にもなり得ます。
時給改定後に効いてくる、勤怠と労務の整え方
最低賃金に合わせて時給を上げると、残業代や深夜の割増賃金の単価も連動して上がります。人件費を見積もるには、まず「誰が、月に何時間働いているか」を正確に把握することが出発点です。
絆太郎は、介護現場を運営する会社が自分たちのために作った勤怠・シフト管理システムです。次のような場面でお役に立てます。
- LINE打刻・各種申請:職員がLINEで打刻・申請でき、実労働時間を客観的な記録として残せます。丸め処理や手書きの転記に頼らず、実績を確認しやすくなります。
- コックピット:出勤状況、打刻エラーの検知、承認待ちを一覧で確認でき、月末の集計前に抜け漏れを減らせます。
- 常勤換算・勤務形態一覧表の自動集計:時給の見直しとあわせてシフトを組み直す場合も、人員配置基準を意識した勤務実績を把握しやすくなります。
- LINE一斉送信:賃金改定の時期や内容など、職員への周知連絡をLINEでまとめて送れます。
なお、絆太郎は最低賃金の適合を自動判定するものではありません。判定は賃金台帳や就業規則をもとに人が行い、絆太郎は、その前提になる労働時間の正確な記録と集計を支える位置づけです。
まとめ
- 2026年度の最低賃金は全国加重平均1,177円(前年度比+56円)。金額と発効日は都道府県ごとに異なります。
- パート時給だけでなく、月給職員の時間換算と、算入できない賃金の除外まで確認しましょう。
- 時給改定後は割増単価も変わるため、実労働時間の正確な記録が人件費管理の土台になります。
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