介護施設の熱中症対策義務化、体調報告と休憩管理をLINE打刻で徹底
「今日は暑いから大丈夫かな」と、職員の顔色をなんとなく見て済ませていませんか。介護の現場は屋内でも厨房や浴室、送迎車内など高温になりやすい場所が多く、利用者様のケアに集中するあまり、職員自身の体調変化には気づきにくいものです。実は2025年6月から、職場の熱中症対策は「気をつける」ではなく法律上の義務に変わっています。今回は制度の中身と、介護事業所が勤怠管理でどう対応すればよいかを整理します。
熱中症対策が「努力義務」から「罰則付き義務」になった
厚生労働省は労働安全衛生規則を改正し、2025年6月1日から、暑熱な環境で作業を行う事業者に対して熱中症対策を罰則付きで義務化しました。対象となるのは、WBGT(暑さ指数)28度以上または気温31度以上の環境で、連続1時間以上または1日4時間を超えて作業が見込まれる場合です(厚生労働省 基発0520第6号、令和7年5月20日)。
事業者に義務付けられたのは主に次の3点です。
- 体制整備:「自覚症状がある本人」または「異変に気づいた同僚」が報告できる連絡体制をあらかじめ定める
- 手順作成:作業からの離脱、身体の冷却、緊急連絡先・搬送先の確認など、症状悪化を防ぐ手順を定める
- 周知:上記の体制・手順を関係する全職員に周知する
違反した場合は6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性があります。特別養護老人ホームやデイサービスの厨房・浴室業務、訪問介護の夏場の移動、送迎車内での待機なども対象になり得るため、「うちは屋内だから関係ない」とは言い切れません(介護・医療・福祉専門 シム社会保険労務士事務所の解説)。
介護現場ならではの難しさ:「気づく」までのタイムラグ
この制度で最も難しいのは、体制や手順を「紙で作って終わり」にしてしまうことです。実地指導でも、規程はあっても実際に運用されていない事業所は指摘を受けやすい傾向にあります。介護現場では、
- シフトが日々変わり、誰がどの時間帯にどの業務(送迎・入浴介助など)を担当しているか把握しづらい
- 職員が「大丈夫です」と申告を後回しにしがちで、異変の発見が遅れる
- 複数事業所を掛け持ちする管理者は、現場に常駐できず異変に気づけない
といった事情が重なり、体制はあっても機能しないケースが起こりがちです。制度対応を「その場の声かけ」任せにせず、勤怠・シフトの仕組みの中に組み込むことが実務上のポイントになります。
絆太郎なら、体調報告と休憩実績を勤怠データとしてそのまま残せる
絆太郎は、LINEでの打刻・各種申請を軸にした介護事業所向けの勤怠・シフト管理システムです。熱中症対策そのものを行う製品ではありませんが、義務化された「体制整備」「周知」の運用を支える形で活用できます。
- LINEでの各種申請機能を使えば、職員は「体調が優れない」といった申告を、現場から離れず普段使っているLINEで送ることができます。声をかけづらい遠慮を減らせます。
- コックピット機能で出勤状況・打刻エラーをリアルタイムに確認できるため、複数事業所を掛け持ちする管理者でも、送迎や夜勤などで長時間の勤務が続いている職員を一覧で把握しやすくなります。
- AIシフト自動生成は夜勤・連続勤務の制限を考慮して作成するため、猛暑期に無理な連続勤務が重なるのを未然に防ぐシフト組みの土台になります。
- 打刻データはそのまま勤務形態一覧表などの帳票集計にもつながり、対策の実施状況を後から振り返る記録としても役立ちます。
いずれも打刻・申請という日々の勤怠業務の延長線上でできることなので、新たに特別な作業を増やさずに、義務化された体制の「運用の実効性」を高めやすくなります。
まとめ
2025年6月施行の改正労働安全衛生規則により、暑熱環境での作業がある介護事業所には、熱中症の体制整備・手順作成・周知が罰則付きで義務付けられています。規程を作るだけでなく、日々のシフトや勤怠の中で「誰が」「いつ」「どんな業務」をしているかを把握できる仕組みにしておくことが、実効性のある対応につながります。この夏の対応を機に、勤怠管理の仕組みそのものを見直してみてはいかがでしょうか。
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