介護 離職率は過去最低でも人手不足、勤怠データで生産性を高める経営
介護職員の離職率は過去最低なのに、現場の人手不足感はむしろ強まっている——そんな矛盾を感じている経営者・施設長の方は多いのではないでしょうか。求人を出しても応募が来ない、採用できても定着するか不安、そんな状態が続くと、日々の人員配置とシフト調整だけで一日が終わってしまいます。「辞めさせない」努力は成果が出ているのに、なぜ人手不足感は解消しないのか。その答えは、労務・勤怠のデータの中にあります。
離職率は過去最低、でも人材確保はより厳しくなっている
介護労働安定センターが公表した令和6年度「介護労働実態調査」(2025年7月28日発表)によると、介護職員の離職率は12.4%で、2005年度以降で最も低い水準となりました。前年度からさらに0.7ポイント低下しており、定着そのものは進んでいます。ところが同じ調査で、採用率は低下し、人材確保の難しさはむしろ顕著になっていることが指摘されています(介護ニュースJoint「介護職員の離職率、過去最低を更新」)。
つまり「辞めない」職場は増えても、「新しく採る」ことが難しい時代に入っているということです。厚生労働省の資料でも、第9期介護保険事業計画等をもとに2026年度に必要な介護職員数は約240万人と見込まれ、2022年度実績(約215万人)から約25万人の増員が必要とされています(厚生労働省「介護人材確保の現状について」)。求人を強化しても、この差を埋め切るのは容易ではありません。採用で埋められない分は、今いる職員の稼働と配置を最適化することでしか埋まらないのが実情です。
生産性向上は「加算対策」ではなく経営の必須科目になっている
ここで重要なのは、生産性向上や勤怠データ活用を「実地指導や加算のための書類対策」で終わらせないことです。常勤換算数や勤務形態一覧表は、実地指導のためだけの数字ではありません。事業所ごとの稼働状況、残業の偏り、有給消化の遅れを数字で把握し、増員なしで無理なく回せる体制を作るための経営指標でもあります。
特に複数事業所を運営している場合、事業所間で人員の余力に差があっても、経営者が全体を横断的に見渡せなければ偏りには気づけません。ある事業所は慢性的な残業が続き、別の事業所には余力がある、といった状況を放置すれば、負担が偏った事業所から静かに離職が始まります。せっかく離職率全体は下がっていても、特定の事業所・特定の職員に負担が集中していれば、経営としてのリスクは減っていないことになります。
絆太郎なら、今いる人員の稼働を経営判断に変えられる
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これにより、経営者・施設長は「どの事業所に余力があり、どこが逼迫しているか」を勘や現場からの報告だけに頼らず、データで確認したうえで人員配置やシフトの調整方針を判断できます。採用が思うように進まない今だからこそ、今いる職員の配置と稼働状況を数字で見える化し、無理な増員に頼らない事業所運営につなげることが、これからの介護経営には欠かせません。
まとめ
離職率の低下は良い兆候である一方、採用の難しさは今後も続くと見られます。「辞めない」だけでは人手不足は解消せず、今いる人材の稼働と配置を可視化して経営判断に活かす仕組みを持つことが重要です。勤怠・労務データを日々の管理業務のためだけでなく、経営を守るための材料として活用していきましょう。
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